
ワクチン
ワクチン
ヒトパピローマウィルス(HPV)は性交のある女性なら50%以上が一度は感染するとされている一般的なウィルスです。HPVは200種類以上のタイプ(型)があり、そのうちの13種類(16,18,31,33,35,39,45,51,52,56,58,59,68型)は高い発がん性があると考えられていて、子宮頸がんの原因となり、ハイリスクタイプのHPVと呼ばれています。
良性のイボであるコンジローマの原因となるリスクの低いHPVタイプ(6,11型など)もあります。ハイリスクタイプのHPVは子宮頸がんを始め、膣がん、外陰がん、肛門がん、咽頭がんなどの発生にもかかわっていることが知られています。
HPVワクチンは、HPVの感染を予防することによって子宮頸がんの発症を予防するワクチンです。HPVは上記のように子宮頸がん以外のがんにも関連するため、HPVワクチンによりそれらの発生も抑制すると考えられています。
HPVワクチンには、HPV16,18型を予防する2価ワクチン(サーバリックス)、HPV16,18型に加えてコンジローマの原因であるHPV6,11型を予防する4価ワクチン(ガーダシル)、さらに4価に加えハイリスクHPVの31,33,45,52,58型を予防する9価ワクチン(シルガード9)があります。2価、4価ワクチンは子宮頸がんの60~70%が予防できるとされており、9価ワクチンは子宮頸がんの90%が予防可能とされています。
性交開始前(HPVが感染する前)のHPVワクチン接種が最も効果が高いとされており、国の定期予防接種(小学6年生から高校1年までに相当する年齢の女子は自治体が契約する医療機関にて無料で接種を受けることが可能です。)にも定められています。性交開始後の女性でもワクチンによる効果が認められており、性交開始から出来るだけ早い時期の接種が望まれます(診療ガイドラインでは希望する45歳までの女性への接種が推奨されています)。
HPVワクチンの副反応は注射部位の一時的な痛みが9割以上、一過性の発赤や腫れなどの局所症状は約8割に認められると報告されています。また、若年女性で注射時の痛みや不安のために失神(迷走神経反射)を起こすことが報告されているため、接種直後30分程度安静にして異常が出ないかを確認する必要があります。
HPVワクチンは、以前、接種後の広範な疼痛や運動障害などの多様な症状が報告されたため、接種の積極的勧奨が差し控えられていました。しかし、これまでに慎重な調査と検討が行われ、HPVワクチンとの直接的な因果関係を示す証拠はなかったと結論され、接種の積極的勧奨が再開されています。また、ワクチン接種後の多様な症状を呈する方への診療体制の整備が進められ、万が一接種後に長引く症状がでた際にも、安心してすぐに診療を受けられる体制が整っています。
ワクチン接種をご希望の方は、お電話にてご予約ください。
ガーダシル【4価】 | 1回接種 | 18,150円 |
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シルガード9【9価】 | 1回接種 | 30,000円 |
カウンセリング | ※シルガード9のご希望の方は 全員カウンセリングをお受けいただきます。 |
3,300円 |
料金は全て税込です
※当院では公費HPVワクチン(ガーダシル)接種を行っております。
東京23区にお住まいの方で子宮頸がん予防ワクチン接種対象の方はワクチン接種の助成が受けられます。
キャッチアップ接種にも対応しておりますのでお気軽にお問い合わせください。